2009年9月17日木曜日

ハートビルダーとキャタリティック

きのうの日曜日、秋葉原で、福田充男さんに会ってきました。
福田さんは、大阪を中心に、ハウスチャーチ、セルチャーチのネットワーキングをすすめている働き人です。

私たちのハートビルダーで使用しているアメリカのLTG(Life Trasformation Group)パンフの日本語翻訳者でもあります。

いろいろ興味深い話がありましたので分かち合いたいと思います。

まず、ハートビルダーは、弟子訓練グループとは別の機能として見ているスタッフさんが多いと思いますが、福田さんの話を聞いていると、ハートビルダーそのものが霊的倍加のスモールグループの原型そのものではないかと感じました。

なぜなら、本来のハートビルダーには、互いの心を開き合うハートチェック、互いの人生に責任を負い合うアカウンタビリティ、救霊のための祈りとアクション、互いに学び合う御言葉の交わりなどの要素がはいっており、よく考えると、これはCCCの提唱している弟子訓練グループそのものではないかでしょうか。

福田さんが支援しているLTGは、大阪だけですでに30グループに拡大しています。福田さんは、LTGを「教会」と呼んでおり、中国などの働きはまさにこれが「生物兵器的に」拡がっているそうです。

福田さんが支援しているLTGは、3名で行います。4名になったら、2つに分けて倍加させます。決して3名以上にしないのがコツだそうです。また、LTGはそれだけで「教会」なので、日曜に既存の教会に参加することはしないそうです。既存の教会に参加することで、LTGは参加者のコミットメントが分裂し、結局は霊的な倍加を失うそうです。古い皮袋に新しいぶどう酒をいれて、どちらもだめになるたとえと同じだそうです。

LTGはときどきほかのLTGといっしょに礼拝をもったり、キャンプをやったりして、互いの成長を助け合ったり、ノンクリスチャン参加者との親しさを深めているそうです。そう、LTGはかならずしも、クリスチャンだけで集まってやるものではなく、関心のあるノンクリスチャンをノンクリスチャンのまま弟子化の中に入れていくプロセスでもあるそうです。そして、LTGは、教会堂をもったりすることはせず、あくまで個人、家、キャンパスベースの草の根運動(ムーブメント)をキープし続けるそうです。

LTGでは、洗礼や聖餐まで自分たちの家でやってしまうそうです。女子高生のLTGでは、救われたばかりの友達に自分の家のバスタブで洗礼を授けていました。伝統的な教会の教育の中で育ってきたわたしには、驚きであり、パラダイムシフトでした。でも、よく考えてみると、伝統的な教会の教えやしきたりがイコール聖書的であるとも言えないなあと思います。たとえば、中国では神学校に行ったことのない、按手を受けたことのない人々が、教会リーダーであることは日常的です。日本では按手のない人が教会リーダーに立つことはほぼ認められません。中国の教会リーダーは聖書的でないのでしょうか?

福田さんは、CCCのスモールグループが、神さまが聖書でおっしゃっている「教会」そのものだと見てくれています。でも、CCCスタッフたちは既存教会にも参加し、新しく出会った学生もしばらくすると既存教会に連れて行くというパターンにはまっており、せっかく生まれつつあるハートビルダーという新しい「教会」が、繰り返しだめになっている、つまり、ムーブメントにまで成長できていないと分析してくれています。確かに、CCCが落ち込んでいるジレンマを言い当てているなあと感心させられました。

それでみなさんにぜひチャレンジしてもらいたいことがあります。

まず、スタッフどうしでやっているハートビルダーを、実は、弟子訓練グループだったのだと、見方を変えて運営し直してほしいのです。スタッフになったからといって、あなた自身の弟子化のプロセスが終わったわけではありません。スタッフになっても、主の弟子として成長してゆく環境が必要です。ハートビルダーは実はその環境そのものとしてアップグレードしていいものなのです。

次に、今与えられている学生たちとハートビルダーを展開するように心がけてみてください。ハートチェックとアカウンタビリティにはLTGパンフを用い、バイブルスタディと祈り、伝道にはCCC教材を用いるという具合です。その際、3名以上にしないのがコツだそうです。日本人は大きなグループでは分かち合いにくくなる傾向が大きいのだそうです。そして、ひいては、学生が学生とハートビルダーをやっていくようになったら、倍加の始まりです。

さらに欲を言えば、既存教会につなげる、という思考パターンからの脱却に努力を傾けてみてほしいのです。あなたの運営するハートビルダーそのものが教会になればいいということです。その教会には、会堂も式次第も献金も、おおじかけの賛美集会も、有名なメッセンジャーもいりません。ただ、「めぐみとまこと」の流れている主を中心とした交わりの時間があればいいのです。そして、ときどき、すべてのハートビルダーが集まって互いに励まし合う、学び合う時間をもちましょう。インパクト礼拝はまさにそのような場です。

最後に、ハートビルダーとキャタリティックの関係を書いておきましょう。

上記のようなスモールグループ活動をStudent Impactの基本に据えるなら、スタッフのみなさんはどこの大学ですごそうと自由となります。あちこちの大学に出向くことが得意なスタッフさんは、複数の大学で、複数のハートビルダーを展開することになるでしょう。一方、ひとつの大学だけに集中して働きたいというスタッフさんは、その大学の中でハートビルダーを展開することができるでしょう。つまり、どこの大学とか、いくつの大学に行かなければならないとかのすべての枠は、このハートビルダームーブメントには、もはや意味のないものとなるのです。

ひとりひとりのスタッフさんが自分の「教会」を育てていくことに専念するなら、この草の根の運動(ムーブメント)は目立たないが着実に日本全土に拡まって、失われた人々を、ほんとうのいのちの中に組み入れていくことになるのではないでしょうか?

ハートビルダーを大切に。

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