2009年9月17日木曜日

復帰にあたっての要望

リーダーシップのみなさまへ。

5月14日(水)午後、NDさんに会っていただきました。

ぼくの復帰に関してどうしたらいいのか、リーダーシップが悩んでいるというようなことを聞きました。迷惑をかけてしまって申し訳ありません。

NDさんには3月ごろにぼくの希望をお伝えしてありました。一方で、リーダーシップのほかの方々にはこれまで直接お話しを聞いて頂く機会がありませんでした。ぼく自身から正しい情報あるいはニュアンスが伝わっていることはみなさんが適切な判断をくだすのに助けになると思います。それで、以下にぼくの現段階での思いを書き出してみました。ぼくの人事を考える際に参考にしていただけたらと思います。

<個人的なニーズ>

安息年で十分時間をとったからと言って、再びリーダーシップチームに戻りたいとは考えていません。NDさんには3月時点で、NCDにはもちろん、リーダーシップチームにも戻らないという個人的な決断をお伝えしてあります。一部のスタッフたちからの失った信頼の回復には相当の時間がかかるものと覚悟しています。

一方、ぼくの心にいまも変わらずあるパッションは、「人の成長を助けるためにその人に寄り添いたい」ということです。現場スタッフ時代は、主に大学生たちの成長を助けるために彼らに寄り添っていました。チームリーダー時代は、そのほとんどをスタッフたちの成長、チームの成長を助けたいと願い、彼らに寄り添ってきたつもりです。これから何をやりたいかとシンプルに自問したときに帰ってきた思いもやはり、「人の成長を助けるために寄り添える仕事」というものでした。ですから、今後は、初心に返り、現場キャンパスに戻って直接的な伝道・弟子訓練に専念することによって、若い魂の救いと成長に寄り添わせていただきたいと願っています。"Go and Make disciples"

<JCCCのニーズ>(だと、ぼくが感じている点)

チームリーダーとして長い間、現場キャンパスに男性日本人スタッフの存在が必要だなあと思ってきました。JCCCの財務基盤やリーダーシップチームを充実させることはもちろん急務ですが、現場に男性日本人スタッフが少ないことは、将来の霊的リーダー育成を標榜しているJCCCとしては危機ではないかと感じてしまいます。ことばのかべや時間的制限のある外国人ワーカーをいくら増やしても、WINによる弟子化はなおむずかしいというのが、ぼくの経験値です。男性日本人スタッフが大学の現場にできるだけ張り付いていることがJCCCの大きなニーズではないかと思います。ぼくが現場に戻ったところでよい模範や影響を与えられるとは限りませんが、少しは足しになってほしいと願っています。

一方、ぼくがリーダーシップを退くことによって、世代交代が進むという利点もあると思います。若い人たちに大きな責任が任されて成長してゆけるチャンスが生まれてくることも大切かなと思っています。ぼくは東京リーダーとして10年、NCDとして7年やりました。中途半端で終わった感は否めず無念さはありますが、それでももう十分でしょう。次の世代にお任せするタイミングだと思います。

NDさんからは、仙台などの地方への転勤という可能性もニュアンスとして受け取りました。ぼく一人ならすぐにでも赴けるでしょうが、家族、特に子どもの教育(いまから日本の学校に戻ることはむずかしい)や亜由美の健康維持(できるだけ温暖な環境が必要な体に東北地区は酷。)を考えると、いまの環境から離れることは家族としてかなり大きなリスクがあると言わざるを得ません。

また一方で、ぼくのバークマンテストやこれまでの特徴から、当面はファンドレイズをやったらどうかという意見があることも伺いました。JCCCのニーズは理解しますが、ぼく個人のパッションは、単に人に会うのが好きというのではなく、人の成長を支援することに意義を感じるということですので、ファンドレイズとかコーディネートのような仕事は、喜んで取り組む動機付けになりません。ぼくのことはいまのスタッフチームからはちょっと離れたところに置いといてしばらく静かにしててもらいたい、みたいな意図なのかなと、孤独なぼくは邪推してしまいました。先日NDさんは、「KスタッフとSスタッフとあなたがこれからのJCCCの要だ」とおっしゃってくれました。ありがたい言葉ですが、しばらくファンドレイズでもしててみたいな宙ぶらりんな時間の使い方では希望がなく不安になってしまうだけだなと感じています。(そもそもファンドレイズはNDさん自身の職務であることを、あえてここに記しておきます。)

「初心に返って現場キャンパスに戻る」ということは、いかにも聞こえはいいですが、ぼくにとってはいろいろなものを捨てること意味します。これまで神さまが築いてくださったぼくのキャリアと国内外の霊的リーダーたちとの人間関係、信頼関係を生かせないこと、80年代、90年代を知っているスタッフとして、また、リーダーシップとして10年の経験や苦労を次のリーダーたちのために引き継ぎできないまま終わってしまったことなどは、心底無念です。そればかりか、新人スタッフと同じ環境に戻ってやるしかないという現状も、しばらく、ぼくのプライドを押さえるのにひと苦労しそうです。(それでも現場キャンパスはぼくの一番好きな場所ですけどね。)

ぼくが現場キャンパスに戻る場合、日本人スタッフたちにぼくの影響が行ってしまい、現在の外国人リーダーが脅威を感じてやりにくくなる、という心配がみなさんの間から出ているとNDさんから聞きました。そのことをよく理解します。でも、先輩日本人スタッフの影響が及ばないようにまったく遮ってしまうのも、果たして若い日本人スタッフたちの育成にプラスになるのかどうか疑問です。外国人スタッフとは異なり、日本人スタッフは本来死ぬまでこの国でいっしょに生きてゆくはずの仲間となります。外国人スタッフへの配慮が優先されすぎる結果、日本人スタッフどうしの長期的な信頼関係が分断されてしまうようなことになってしまうなら、この働きがこの国に土着化するのはむずかしいのではないかとさえ感じてしまいます。ぼくの影響は彼らに必要ですし、彼らからの影響がぼくに必要です。もちろん組織ですから、既存リーダーの権威を傷つけないように働くことはぼく自身の願いでもあります。ここはリーダーシップのみなさんとよいしくみを考えていただくしかないと思います。

それでぼくからお願いなのですが、ファンドレイズなどを適当に押しつけるのではなく、「SIパイオニア」のような形で、東京を含めた全国の大学生を対象に、いままでとは違う角度からムーブメントを目指す働きを許していただけないかと願います。2003年から東京で試行錯誤してきたことがいよいよこれからだという時にチームリーダーの権限を失い、ぼくの中では中途半端のまま終わってしまった感が強いのです。17年間の経験から、どうしてもためしてみたい取り組みがあります。ぼくの自己実現のためではなく、日本人がひとりでも救われ弟子とされ、この国の変革につなげていくための試みです。JCCCの隅の方においていただき、細々とでもやらせていただけないかなと願っています。

どうぞよろしくお願いします。

日本CCCのはまっている穴(私見)

17年間のCCCスタッフとしての経験から、現在の日本CCCの限界、というか、矛盾をまとめておきたい。

その理由は、日本CCCを批判するためではなく、日本CCCが長い間はまってきて抜けきれないでいる穴を明らかにし、それを克服して、いよいよムーブメントが日本を覆うためである。

はまっている穴を一言で言うなら、「コミットメントの分裂」によるムーブメント破壊。

まず、大学生。

信仰による個人伝道で救われ、フォローアップされ、弟子訓練に進む大学生たちは、そのプロセスの途中で地域教会への参加を指導される。地域教会の教育プログラムに参加し、各種行事への参加が深まってゆく。

一方、大学では、CCCの弟子訓練グループに参加し、サークル活動としてのCCCイベントの制作運営に携わり、毎週木曜夜は、CCC礼拝の運営に参加する。

一人の大学生が、CCCの教育プログラムやイベントと、地域教会の教育プログラムやイベントに参加し続けることによって起きてくる現象、混乱は以下のものである。

混乱1:活動だらけで忙しすぎ
混乱2:教会とCCCでは教えが異なる
混乱3:スケジュールのバッティング
混乱4:コミットメントの分裂

この結果、次のような結果が起きる。

結果1:燃え尽き
結果2:伝道・弟子訓練に集中できず、霊的倍加を見れない
結果3:大学生たちではなく、スタッフ中心の働き
結果4:卒業したらすべてチャラ

以上は大学生たちに見られる「コミットメントの分裂」によるムーブメント破壊であるが、これは、CCCスタッフたちにも同じようなポイントで深く浸透している問題である。

JCCCは、霊的な倍加によるムーブメント形成を目指しているとは言いつつも、その実、ムーブメントにはなっていけないしくみ、ないし、手順を自らの内にかかえてしまっているように思う。

JCCCが上記のような穴から抜け出して、本当のムーブメントを形成する道に入ってゆくには、JCCCが歴史的な転換をしなければならないと考える。

どのような転換か。

一言で言えば、偏狭な「教会観」から脱却し、御言葉と聖霊の導きによる新しい「教会」形成にだけ集中すること。

JCCCは、83年から再スタートしたとは言え、地域教会からのクレームが起きないよう気にしながらここまでやってきたように思う。言い換えると、地域教会のごきげんを伺いながらの働きであったように思う。

ところが近年、現代の地域教会のあり方そのものが聖書的であったかどうかが問われ始めており、同時に、使徒的教会形成が見直され全世界的なムーブメントになりつつある。

JCCCがあるべき姿は、端的に言えば、自ら伝道しフォローアップしている大学生たちがそのまま「教会」になることを励まし、既存教会につなげて自らの実をだめにしてしまうという従来のやり方をやめることである。

聖書の教える「教会」とは、・・・・であると信じる。
JCCCの働きは、本来、弟子育成・派遣という、いわゆるチャーチプランティングムーブメントそのものである。

故に、今後JCCCは、従来の地域教会を否定することなく、かつ、教会を生み出す働きとしての位置づけを明確に打ち出し、既存の地域教会からの理解と協力、期待を集めて、全国各地に大学生主体のミニチャーチ形成をすすめていくべきと確信する。

いまだに解せないこと

私は、昨年11月9日に事実上NCDと東京ディレクターの両方を解任された。そのあと、いまに至るまで約5ヶ月間、自分自身のディベロップメントにフォーカスをおいてすごしてきた。というより、そう強いられてきた。

(リーダーシップは解任ではないと主張しているが、私が解任も同然だと主張するだけのいくつかの根拠がある。それはまた別のところでまとめておこう。)

というのも、リーダーシップから見れば、「義孝がおかしい、義孝が疲れている、義孝の性格的な問題」という位置づけでの解任なので、私が時間をとって成長してくるのを待つみたいな感じだろうから。

確かに、グレッグからのコーチング、リーダーシップスタッフたちからのフィードバック、月二回のカウンセリングを通して、いままではっきりとらえてこなかった自分の悪いクセやその原因について知ることができ、今後に生かせる多くの収穫があった点で、この強制(矯正か?)的な安息年は悪いことばかりではない。

しかし、一方で、私にとって解せない事件の一つ一つにはいまだにクリアな解答をいただけず、あいまいなまま過ぎ去ろうとしている。いつもの悪いクセがJCCCに出ているような気がする。

私から言えば、これらの解せない事件こそ、私にストレスを与え私を追いつめた事柄であり、私のリーダーシップディベロップメントとは話が別である。

以下、いまだに納得のいく解答を得ていない諸々の事件をリストしておく。

1.パク・サンジュンさんの退職
パクさんはJCCCのみならずKCCCにまでいられなくなった。ここまで彼を追い込んだのは、JCCCリーダーシップ、特にNDの判断が大きいと思う。NDは、パクさんや私の言葉を信頼せず、Tスタッフの言葉を全面的に採用した。パクさんは、コミュニティ部門への移籍を同意していなかったにもかかわらず、Tスタッフはパクさんがみずから同意したとNDに報告、それを受けて私もリーダーシップもパクさんのコミュニティへの移籍を進めた。しかし、のちにパクさん本人からの聴取により、そういう事実はなかったことが判明。Tスタッフが人材難から無理に推し進めたコミュニケーションだったようだ。にもかかわらず、NDはいまだに事の真相を明らかにせずうやむやにしたままである。貴重なスタッフ家族を失った。

2.キャンパスミニストリー1300万円の赤字
過去にキャンパスミニストリーが賃貸した物件の費用、学生センターファンドから出た余剰金は、いずれも、当時の財務部長とNDの二人の判断によって、キャンパスミニストリーが受け取ったお金。それをいまになって「返せ」という乱暴なコミュニケーション。EAOの解釈と違ったらしい。5000円未満の領収書は提出する必要がない、と言ったのは財務部長。昨年になって、新しい財務部長から、「過去の領収書は全部出せ。」との命令。これも乱暴なコミュニケーション。これに関する明確な説明と謝罪がいまだになされていない。これもうやむやにされるのだろうか。

3.キャンパスミニストリーへ教材費200万円追加赤字
KGPの制作費用がキャンパスミニストリーアカウントから出されていた。アカウント管理者である私の承認なしに、当時の財務部長が判断。KGPはキャンパスミニストリーで主に使うし、制作担当者が義孝だからというのが、その理由。KGPは別名「四つの法則」。これはCCCの看板教材であり、キャンパスミニストリーだけで使うものではない。制作を誰が担当しようが、本来、CCC全体で使うものとして位置づけてあるはず。当時の財務部長の判断ミスだと思う。だが、一切のおとがめなし。かつ、経理修正なし。

4.高橋洋介&リディアの教会問題
これまたTスタッフがからむ問題。まず、海外スタッフであるTスタッフが日本でサポートレイズしたり、地域教会から給料をもらうことはポリシー上OKだったのか?高橋夫妻によると、Tスタッフは月30万円の給料をもらう約束で協力牧師になっていたという。JCCCリーダーシップとしての承認なし。NDだけが知っていって黙認していたようだ。Tスタッフと教会役員の間に問題が発生。洋介&リディアの目撃情報よりも、Tスタッフの言い分を信頼し、教会側がおかしいとして、教会への謝罪など一切なし。NDの姿勢に疑問。

5.不明なデル・コンピューター
ノックス、アンドリュー、ウェンコンの3人から、3日間にわたって、「デルのノートブックコンピューターを買いませんでしたか?いまどこにある?」と聞かれた。購入は2005年12月だそうだ。学生センターができる4ヶ月前。センターができるのに合わせて新しいコンピューターをそろえようとプランしていたので、そんな時期に新しいPCを、しかもノートタイプを購入するはずがない。もっとひどいのは、「義孝さんが個人的に買ったんでは?」という聞き方。ミニストリーアカウントを個人の必要のために利用することはシステム上無理なはず。私が買って隠しているとでも言いたかったのだろうか?もっと驚きは、そんなことを聞いてきた張本人であるウェンコンが、実はそのPCを使っていたということ。人に聞きながら、自分が持っていたとはどういうことなのか?いまだにクリアな説明がない。

6.学生センター裁判
発端は、エアコンと水回りの修理に冨士土地が誠実に対応してくれない、というカラミさんからの抗議。音や振動の問題は、感情的にエスカレートした結果ついでに付け加えられたトッピング。オーナーであるNDがひとこと管理会社とカラミさんに、「不毛な裁判はもうやめましょう。折り合いをつけて関係を白紙にしましょう」と呼びかければ済む問題。だが、NDはいまだに「管理会社に任せているから」の一点張り。NDの言い方には、「面倒くさくて関わり合いたくない」という無責任な雰囲気を感じる。迷惑なのは、センターを使うスタッフや学生たち。NDはオーナーとして真剣な取り組みが必要だと思う。裁判は2年目を向かえ、事案も2件に拡大している。

以上のことから、私自身の成長には私が責任をもつべきであるから、今後もあくまで自分のディベロップメントにフォーカスして時間をすごそうと思う。だが、JCCCという組織がみずからを顧みないまま、一人の中間管理職を処分するだけで、すべてをあいまいなままにしておくなら、神さまは到底JCCCを日本宣教の中心では用いて下さらないのではと危惧する。

NDからのわかりやすい説明がいただけたらなあと願う。

今後の進路決定のポイント

今後の進路決定のポイント

1.自分の賜物や得意分野に一点集中

2.家族に余裕のあるスケジュールが組めるあり方

3.同レベルで相談しあえる人といっしょに

4.組織運営や人事へは非関与

5.聖霊の促しに自由に従っていける立場

6.午前中はゆっくり神さまとの交わりに集中できるスケジュール

7.全国レベルでの大学開拓

8.新しい戦略や教材をためしていける働き方

端的にまとめると

十分な神さまとの交わり・聖霊の導きに従順・ほかの人のことは非関与・全国レベルで自由に巡回

日本CCCのあるべき姿(私案)

きょう、アンドリュー&エイミーから、香港CCCのコミュニティ部門がCCCから離れて独立した、と聞きました。理由は、香港CCCがいままでよりもっとキャンパスミニストリーにフォーカスするためだということでした。

率直に、「Great!」と思いました。的を射ていると感心しました。「いいなあ」とうらやましくなりました。

私が長年にわたって主張してきた「日本CCCのあるべき姿」もまさに、「キャンパスミニストリーへのフォーカス」「本業回帰」だからです。

私は、日本CCCの現状に危機感を持っています。
1.CCCがかかわっている大学数約15 (でも全国には1200大学短大あり)
2.サマーキャンプ参加学生人数約150人 (でも全国学生総数は300万人)
3.日本人キャンパススタッフ数約25人 (でも独身男性スタッフはそのうちたった5人)
4.キャンパスミニストリー用ファンド0円 (でもカバレッジファンドは数百万円)

このような状況にあって、日本CCCは、本業である「日本人大学生の弟子化」に集中するよりもむしろ、それには直接貢献しにくい「派生的な働き」(コミュニティやカバレッジ)に、人材、資金などの力を分散し続けています。

人材としては、それでなくても少ない日本人スタッフを、キャンパスミニストリーとコミュニティミニストリーの間で、ひっぱりあいしている状態です。

資金としては、カバレッジ(ばらまき型伝道)のためのファンドレイズが中心であったり、メインドナーの情報がNDレベルで封印されていることによって、キャンパスミニストリーとして自由にファンドレイズすることがむずかしい状況が続いています。

日本CCCそしてこの日本の現状は、端的に言って、大学生宣教だけでもやるべきことが山積みで、あと約1185大学に届いていかなければならないのに、派生的な働きに人材や資金を傾けている時ではないのではないか、日本宣教の歴史の中で一度は全大学短大に福音の旗をかかげることに総力を結集してみてもいいのではないかというのが、私の個人的な見解です。

日本全体に福音の影響を一日も早く起こしたいなら、まずは、1200大学短大300万人の大学生たちだけに一点集中して、持てるリソースのすべてを投入すべきだと思うのです。

私から見れば、日本CCCは本来のその使命からちょっとはずれたところでくすぶっているように見えて歯がゆいと感じています。

それではこうした現状で甘んじている原因はどこにあるのでしょうか?

大きな原因のひとつが、ND(日本CCC代表)の心であると思います。

1.大学生宣教への情熱と確信の欠如

現NDは、CCCのキャンパスミニストリーで救われ弟子化された人ではなく、かつスタッフになってからも現場大学でのミニストリー経験が実質3~4年と浅く、彼の日頃の言動からは、「日本人大学生の弟子化こそが日本宣教にとって最優先、急務である」というパッションを感じることがとてもむずかしいと感じています。

推測ですが、現NDにとって、大学生伝道は、伝道の働きの一部にすぎず、大学生宣教だけにフォーカスすることは単なる「極論」に感じるのかもしれません。

バブル期に、航空業界が本業の航空輸送からホテル業や不動産業にまで手を広げて大失敗したという経験があります。

手を広げると言うことは、少ない人材をさらにあちこちに散らしすべての部門が浅い働きになりかねません。それぞれが浅いままなのでいつまでたっても核心部分である本業は充実しません。ひいては、その組織の本来の使命がなくなってしまうという結果を招くこともあるでしょう。(多くのミッションスクールの現状がこれでしょう。)

新人スタッフトレーニングで、「ムーブメントによって全世界の霊的祝福を願うなら大学生の弟子化こそが最優先である」と教えているなら、いままさに、日本CCCは、本業回帰に大きく舵をとる必要があるのではないでしょうか。

2.弟子訓練の心、姿勢の欠如

さらに、現NDに「弟子訓練」「人材の育成」のために人と向き合い、関わっていくという姿勢が希薄な点を憂慮しています。本来、チームリーダーは、自分の周囲のスタッフたちの成長に何よりの関心と献身を払うべきだと思います。特に、CCCのような弟子訓練を標榜している団体においては、チームメンバーとは自分の弟子たちと見なすことができます。弟子訓練を心にしているかぎり、人の育成や成長に心と時間とお金を傾けるのは自然なことであり喜びだと思います。私は、現NDのもとで過去7年間いっしょに働いてきましたが、現NDが私の成長を願って、向き合う、関わる、指導する、愛する、共にすごす、ということをやってくれたという記憶がないということを、残念ながら否定することができません。

以上のことから、そろそろ、CCCの本来の使命、すなわり「日本、そして世界の大学生の弟子化」にいのちをかける体制に変わる必要があるのではないかと進言したいのです。

具体的には、NDの交替が必要なのではと進言したいと思います。

最後に、上記のような考えの根拠になっている御言葉を記します。

エペソ5:15~17
そういうわけですから、賢くない人のようにではなく、賢い人のように歩んでいるかどうか、よくよく注意し、機会を十分に生かして用いなさい。悪い時代だからです。ですから、愚かにならないで、主のみこころは何であるかを、よく悟りなさい。

(この文章は、閲覧のためではなく、個人の覚え書きとして記しました。現NDの人格を批判したり攻撃するものではなく、純粋に、職務上の適性に関して論じています。)

サークルコミュニティからG3コミュニティへ

今期(2007年10月~)の働き方についていろいろ話し合いました。ポイントは大きく言って以下の4つでした。

1.今期の強調点:自分のG3を始めよう!
2.相棒制度
3.インパクト集会の目的
4.スティント・外国人スタッフの役割

一つ一つ説明しましょう。

1.今期の強調点
「自分のG3を始めよう!」は、実は1952年からCCCがいつも目指してきたことすぎません。もっと言えば、イエスさまの命令です。ところが、私たちスタッフや学生リーダーたちは、新しいコンタクトがほしいので、ともすると、定期的な人集めコミュニティ(サークル)の運営に気をとられすぎる傾向があります。そしていざ新しく知り合った大学生と個人的にじっくり時間をすごしたくても、サークル運営が忙しく、もう心も体力もかなり消耗しているというケースを多く見てきました。その結果、サークルコミュニティはあっても弟子が育っていないという状況をみることになります。ですから、まずは、サークルコミュニティ運営と弟子養成は別物であるという明確な区別をもってください。「真に必要なコミュニティとは、学内サークルではなく、G3である」との認識を持ってほしいと願っています。コミュニティは学内サークルとしてではなく親密なG3として形成するように。

2.相棒制度
今期はさらに明確なスタッフペア(相棒制度)を作ってやっていった方がいいなあと感じています。相棒といっしょに町々村々(諸大学)を巡り歩くのです。この相棒スタッフと一緒に活動することこそ実はG3(二人なのでG2か)コミュニティと見なせないでしょうか。相棒スタッフの成長と結実のために互いに助け合います。相棒といっしょにハートチェックしてください。相棒といっしょにクルコムを学んでみて下さい。相棒といっしょに救霊のために祈り、アプローチしてください。相棒といっしょにランダムに出て行って下さい。相棒といっしょにミニ伝道会をやってみてください。相棒といっしょに人集め企画をやってみてください。そのうち新しい人が加えられある程度成長が見られたら、グループを2つに分けて下さい。倍加の始まりです。だれとだれが相棒になるか、いま組み合わせ案を作っています。だれとなってもいいように心の準備をしていてください。まずはスタッフG3で始めてみようではありませんか。

3.インパクト集会の目的
今期からインパクト集会の目的を、「G3の形成と運営を支援すること」としたいと思います。いままでは、「礼拝」という位置づけでしたが、よく考えてみると、礼拝なら地域教会がやっていることで、同じようなことをSIでもやる必要はありません。SIではSIらしくSIの目的に貢献する時間を作るべきだと思います。インパクト集会は、G3コミュニティとは別の週一回のシティワイドコミュニティとなります。G3コミュニティの成長を支援するモーメンタム(勢いづけ)として機能してほしいと願っています。

4.スティント・外国人スタッフたちの役割
スティントや外国人スタッフたちの強さは、何と言っても人集め。日本人は外人が大好き、異国文化に大変な興味を持っています。心がオープンです。一方、スティントや外国人スタッフたちの弱さは、日本語が不十分なため弟子養成まで至らないこと。(もちろん外国人ワーカーでも弟子化に成功している人がいますが、非常に少ないなあと思っています。)この現実を無視せず、しっかり踏まえて働いていきたいと思います。日本人スタッフと外国人ワーカーの役割分担を明確にしたほうがいいのではと感じています。これに関してみなさんにはどんなアイディアがありますか?外国人ワーカーたちには、とにかくあちこちの大学で人集めイベントをやってもらい、そこに日本人スタッフたちが参加してコンタクトを探すという手があるでしょう。あるいは、上記相棒制度の各ペアに1名の外国人ワーカーを混ぜ3人一組にして、諸大学を巡回してもらうという手もあるでしょう。どうしたらいいかな?

「生涯倍加してゆく弟子たちを日本、世界に満たそう!」

後期も、試行錯誤しながらではありますが、ただ主に聞きながら前進してゆこうではありませんか。

SI東京 ムーブメントガイドライン

SI東京チームとして、ムーブメントを形成してゆくにあたり、働き方の注意点を以下にまとめてみました。箇条書きでかつ思いついたものから羅列しただけですので、とりあえず版、のようなガイドラインです。

1.自分がいまやっている活動が、「生涯倍加する弟子たちの養成と派遣」というSIミッションステートメントとどうつながっているのかをいつも考えましょう。伝道ならなんでもいいというわけではないのです。

2.スタッフの人数はこれ以上増やせないことを前提としましょう。地方にもスタッフを派遣する必要があるので、東京だけにスタッフをキープし続けることはできないという現実があるのです。

3.それゆえ、スタッフが増えてこないと次の大学に手をつけられない、というような働き方はやめましょう。雨が降ったら降ったなりにやることを考えましょう。

4.大学を卒業したら伝道・弟子訓練も卒業してしまうような人は、サークル運営には熱心だったかもしれませんが、自分のスモールグループ形成にはビジョンを持てなかった可能性があります。

5.各大学の中にCCCサークルを形成していこうとするのではなく、東京に、日本に、世界に「弟子たちを満たしていこう」という意識を持つことが大切です。

6.すべてをサークルメンタリティで論じないように注意しましょう。サークルの運営維持そのものが弟子を育てる環境になると曲解しないようにしましょう。サークル運営に気をとられて、肝心の弟子養成まで気が回らないというケースが多々あります。

7.ノンクリスチャン大学生(クリスチャン大学生も)たちが、すでに所属している他のサークルやグループにそのまま属して、そこで彼らが彼ら自身のスモールグループを形成してゆくことをビジョンにできるよう支援することが大切です。CCCサークルという別組織を作り、そこに所属を鞍替えさせたり、あるいはCCCとほかのサークルの二足のわらじを履かせたりして、とにかくCCCというもう一つのグループに集めてしまうやり方は、彼らがそれまで持ってきた自分の自然な人間関係にインパクトを与えてゆくことの妨げになる可能性が大きいことを知りましょう。

8.弟子をはぐくむ環境は、3人ぐらいからなる、個人的で、親密な、スモールグループ「G3」でやりましょう。

9.How many students in your group?(あなたのグループには何人の学生がいますか?)ではなく、How many groups in your students?(あなたの学生たちからいくつのグループが拡がっていますか?)という視点を保つことが大切です。

10.G3は一週間に一回、次の三つに取り組んでみましょう。ハートチェック、クルコム、ランダムアウトリーチ。ランダム伝道は効果的ではないとして毛嫌いする人もいますが、ランダム伝道は、イエスさまにその模範があり、弟子たちの心に、失われた魂への情熱や信仰を育むのに、とても効果的な要素です。ノンクリスチャン大学生を集めてのG3なら、もちろんランダムはやらなくていいでしょう。

11.WIN-BUILD-SENDだけでなくSEND(MOBILIZE)-WIN-BUILDでクリスチャンホーム育ちをG3に誘ってムーブメントに参加してもらうことも考えましょう。

12.新規にG3メンバーを探すには、ランダム伝道だけでなく、SIチームとしてクリエイティブなしかけをセットすることも大切でしょう。東京の大学生全体に魅力的な「網をおろす」のです。

13.「網をおろす」具体的な例として私たちがいままでやってきたのは、4月のクラスサーベイ&ランチ、6月のディスカバーフレンズ、11月のクリスマスキャンペーンなどです。これ以外にも、ゴスペルクワイア、テニスやサッカーなどのスポーツイベント、英会話や韓国語講座、ボランティア、国際交流、海外ホームステイ、アウトドア、バイク、コンピューターゲーム、などさまざまな種類の網をおろすことができるでしょう。

14.ただし、これらの「網」は、あくまでも新しくG3に参加してくれそうな人を探すことが目的であり、これらの活動をサークル化し維持運営していこうとすると、上記6や7に指摘した問題が出てくることを知るべきでしょう。イベントはあくまでもMOMENTUMとして一時的に提供するものであり、サークル化しないように気をつける必要があるでしょう。

15.東京という都市そのものを、一つの大学と見なしましょう。

16.SI東京チームのムーブメントモデルは、ルカ8:1。